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羅門しか知らない霊の恐怖
連載第十三話

皆さんは、この話をパソコンで読んでいらっしゃるのでしょうか。携帯電話で読んでいらっしゃるのでしょうか。読む側の皆さんにとっては短くて簡単な方が良いのかもしれません。でも、申し訳ないのですが、短くまとめて話せないこともあるのです。短ければ短いほど、説明が大変難しいということが、文章の中に出てまいります。結局、この話を申し上げたいと思っても、どうしても長文になってしまうことが出てきます。それはどうかご了承いただきたいと思います。

いま生きている人は一つの法則を持っております。それは「必ず死んでいく」ということです。そして、きちんとしている魂は、もう1回生まれ変わることができるのです。そして、何回でも生まれ変わってくるのです。それを「転生」と言います。
昔の仏教では、「悪いことをしていると犬畜生に生まれるよ」なんて話がありましたが、人間は人間にしか生まれ変わってきません。どんなに可愛い犬がいても、その犬が人間の生まれ変わりなんてことはありません。しかしその犬畜生に生まれるよという言い方は、可愛い犬や猫に対して失礼ですよね。
人間の魂の世界では、曖昧なことはありません。ですから、物事にはハッキリけじめを付けておくということが必要だと思います、転生というものは簡単に説明しますと、亡くなった方の「霊格」つまり、亡くなった方の魂にどれだけの値打ちがあるのかということで決まります。いずれにせよ、怖いとか怖くないとかいう問題より、もっと次元の高い問題が、魂の世界にございます。

私の経験上、色々な方にお会いして、色々なお話しをお聞きします。そして、その方の人生についての話を、しっかりとお話しをします。これは、どこかテレビに出てくるような、いい加減な話ではありません。霊界の話とかをする変な芸能人がいますが、そんな話は私は受け付けません。そういうことがスピリチュアルだとか言われていますが、そういったことを簡単に扱ってもらいたくないですね。和服を着て出てくる芸能人っぽい人もいますけど、そんな人にお涙頂戴みたいな話をされたって、聞く必要もないのです。それはその人の好き勝手ですけどね。


今回は、私が印象に残っているお話しをいたしましょう。少しドラマっぽいお話しですが、やはり、怖い話です。
世の中には怖い話をする芸能人もいますが、ああいうのは単なる漫画なのです。あんな話を怖いなどと思っていては、人間の価値観が下がってしまいます。本当に怖い話というのは、地味なのです。騒々しくないのです。地味にしんみりと来る話が多いのです。

ある日、仮にA子さんとしましょう。そのA子さんが、お友達のB子さんと一緒に、ゆっくりワインなどを飲みながら、会社のこととか、男友達の話とか、女の子同士の語らいをして、気がつけば夜遅くまで話し込んでしまったのです。こんな時間までずいぶんゆっくりと話をしちゃったねということになって、B子さんは
「これから帰るのも大変でしょうから、今日は私の家に泊まったら?」
と、A子さんに勧めました。こうしてA子さんは、久しぶりに、B子さんのお家を訪ねることになりました。

B子さんの家で2人は横になりながら、また少し話を始めました。

A子さん「ねえねえ、あの彼元気? なんか連絡ある?」
B子さん「んーん、全然ない。もうずいぶん経つもん。噂も何も聞かないわ」
A子さん「ああそうなの。知らないのかー。別にどうってことはないんだけど、何となく昔のことを思い出すと、あなたと彼のことを時々思い出すのよ。あなたは私といつでも会えるからいいけど、彼はどうしてるのかなって私ふっと思うときがあるのよ。いい人だったもんね」
B子さん「うん、確かにそうね、いい人だったわ。でも、もう写真も残っていないし、どこかに1枚ぐらいあったかな、気にもしてないけど、あんまり私は思い出さないわ」


こんな会話をしてA子さんとB子さんは、いつの間にか眠りにつきました。

しかし、A子さんはこの会話が気になって、なかなか寝付けなかったそうです。というのはB子さんが、自分の話なのに全然気にもしていない様子だったからです。A子さんにとっては、B子さんの彼とは別に大きな問題も何もなく、思い出もそんなにはないのですが、どうしてもB子さんと彼のことが、なぜかその日は気になったのです。あの彼はどうしてるのかなぁと、どうしてもなかなか眠りに就けなかったのです。

そのうちに、夜中の何時だかわかりませんが、A子さんがうつらうつらしていると、部屋にある鏡台だか、お化粧台だかの引き出しのあたりに、ボーッと明かりがあるように見えるのです。A子さんは、あれは何だろうと思って目をしっかり開きました。少し起きあがって、その鏡台の引き出しの方をずっと見ていると、どうも引き出しの中で、蛍のようにポワッ、ポワッと光が見えたり消えたりしているのです。ちょっと嫌だなと思った瞬間に、A子さんはB子さんの寝ている肩に手を当てて、B子さんを起こしました。
A子さんは、その鏡台の方を薄明かりの中で指さしました。

A子さん「ねえねえ、あなたの鏡台さ、引き出しの中に何か入ってるの? なんか明かりが見えたり消えたりするんだけど、何かあるの? 何か変なんだけど?」
B子さん「ああ、光ったんでしょう?」
A子さん「ううん、光ったんじゃない。何となく明かりがぼんやりと見えるようで…あなたも見てごらん、あの引き出しの中の方よきっと」


するとB子さんは「今日は良くない日にあなた泊まっちゃったわね。私、あなたに内緒にしてたことがあるの」と切り出して、こんな話を始めました。

実はね、彼が外国で亡くなったっていう噂を聞いたことがあるの。ハッキリは知らないけど、もう別れた人のことだし、聞き流しておいたんだけど、それから今あなたが指さしてるその引き出しの中を、なんかふわっとした、ぼんやりとした光が見える夜があるのよ。
それで私も一人でしょ。何となく気味悪いし怖いし、何だろうと思ってて、ある日昼間にその引き出しを開けてみたら、小っちゃな紺色の宝石箱が入ってたのよ。それは彼が、これを受け取ってくれと言ってくれたダイヤの指輪だったの。彼もそんなに裕福ではなかったし、そんなに大きなダイヤではなかったけど、それでもその時は本当に嬉しくて受け取ったの。そのあと色々あって、彼と別れなきゃならなくなったときに、その婚約指輪を返そうと思って、彼に渡したの。そうしたら彼に
「そんな物を返されたってどうすることもできないし、これは一旦君にあげた物だから、君がどうしようと自由だから、俺は受け取らないよ」
と言われて、彼に返し損ねてしまったの。
でも、その彼のことを聞いてから、その指輪は時々夜中になると、10センチぐらいの大きさかな、妙な玉のように丸く、ホワーッと光るときがあるの。本当に光るというよりも、灯るというのかな。フワーッと明かりが見えるときがあるの。私、あんまりよくわからないんだけど、それが彼だと、彼が来てるんだなと感じるようになってしまったの。時々色が違うのよ。少し黄色っぽいときとか、薄い青色のときとか、何種類かに見えるときがあるの。私は心の中で、ああ、今日は来てるわって感じるようになったの。だけど彼にはもう改めて返しようもないし、そこに入れたままなんだけど、こんなことは誰にも話せないし、話したくもない。
でも、今日はA子ちゃんが泊まって、その光を見られてしまったから話をしたんだけど……信じる信じないじゃない。彼が生きてるか死んでるか確信はしてないけど、いつのまにか私は、それが彼だということがわかるようになったの。
だから、そのうちに1回彼の供養をして、海の中にでも彼を鎮めてあげようかと思ってるの。だってもう、私たちは終わっているんだし、その指輪をはめる人ももういないんだし、そういうふうにしようかなって一人で決めてるの。秋にでもなって、海が静かになって、夏の賑わいもおさまったころ、私はどこかの海へ行って、崖の上からそっと指輪を落としてみようと思ってるの。本当にその日がもうすぐ来る気がするのよ。
A子ちゃん、もしこの先、誰かとお付き合いをして、指輪でももらったら、その指輪は粗末にしちゃダメよ。その人の思いや気持ちが、ダイヤモンドには、しっかり納まっているから、大事にしなきゃダメよ。魂ってね、本当は生きてるのよ。そして私を守るために、私のすぐそばに来てるのが良くわかるし、言葉がなくても教えてくれることがあるのよ。
でもA子ちゃん、これはここだけの話だから、忘れて、この話は。

気がつけば長い夜も明けて、朝を迎えようとしていました。話が終わったB子さんは、少し落ち着いた表情をしていたのでした。

この霊現象については、次回でまたお話しいたします。