返事このごろ「おい返事をしろよ」と言われますが、それはどういう事ですか。どう考えたらよいですか。

昔から言われていることの中に「返事を2度するな」ということがあります。どういうことかと言いますと、例えば
「これやっておいてね」「はい、はい」
「これしまっておいたか?」「はい、はい」
このように、相手に対して返事をしなければいけないときに、2回返事をするということは、相手を非常にバカにした態度ということで、大変嫌われる言葉です。返事にもきちんとした礼儀礼節が存在するということを知っておかなければいけません。
返事というのは書いて字の如く、言われたことに対して答えを返すということです。
「しましたか?」「あれはどこかへしまいましたか?」ということは質問文です。それに対して「いたしました」「行いました」「してあります」そういう言葉が、人間対人間の会話なのです。それが会話として非常に大事なことだと私は思います。
よく、ハッキリしない返事を「生返事」と言います。こういう煮え切らない返事は良くありません。
それから返事をしないというのも良くありません。この返事をしないということは、相手に対する侮辱です。ただ1つ言えることは、頭がバカの場合は返事ができないのです。つまり、どう返事をして良いかわからないということです。中には、礼儀として返事をすることが礼儀なんだということすらわかっていない場合もあるようです。これは教養がある無し以前の問題です。
私もまだこれから先も礼節についてのお話をしますが、「知らない」ということの恐ろしさをわからなければいけません。人間のルールの中に「礼節」が存在している以上は、その礼節を不遜にするようなことは、絶対にあってはならないと私は考えます。返事をしないのは、礼節を知らないというよりも、自分がお馬鹿さんだから返事ができないということなのかもしれません。
また返事は、言葉だけではありません。例えばお礼の手紙を出すとか、電話を掛け合った後で、明くる日「昨日は大変ありがとうございました」と言うのも、礼節の上で大切な返事です。今の世の中では、メールを出すことも一つの返事になっているかもしれませんが、いずれにせよ、日本人には日本人の最低限度の礼節というものがあると思います。明くる日になって「昨日はありがとうございました」とか、そういったお礼や返事は、これは100%必要なのです。それが必要だということがわからない人が、世の中を乱していることは事実なのです。これはハッキリ言って、礼節の教養がないということをピシッと言っていいと思います。その人達にどうして返事をしなかったのか、どうして手紙を出さなかったのかということを言いますと、「そんなことするんですか」「そんなこと必要ですか」と、自分の感覚を前面に出して相手に言うことがありますが、それは違います。
返事をしないということは、人間対人間の会話が成り立たないということです。ですから、自分と相手との間で意思の疎通をするためにも、返事をするかしないかは、その意志の内容によるというよりも、礼儀として礼節として、お返事をするということが大事だと思います。人の意見を聞くことと同じで、言葉のルールも正しく使い分けていかなければいけません。