雲【問い】自分を謙遜する・謙虚に考えるということについてはどうお考えですか?

【答え】広辞苑によると、「謙遜」という言葉の意味は「へりくだる」と書いてあります。でも、へりくだるという言い方は私はあまり賛成しません。あまり良いニュアンスではないと思います。謙遜するということは、へりくだるということよりも、「増長しない」ということだと思います。大きな煩悩の一つとして「慢煩悩」というものがあります。これは、他人に対して誇りたがる心の驕りを言います。
謙遜するということは、礼儀の中の一つでしょう。例えば「あなたはお習字が大変お上手だから、ぜひ今度の賞状をあなたに書いて頂きたいと思う」と言われたときに「いえ、そんなことおっしゃらないでください。私はそんなに字が上手ではありませんから」などと言って一歩下がるというのが、謙遜ということでしょうか。
この謙遜ということの反対にあることは、自惚れるということです。これに関して、ひとつのパターンがあるのです。神の道、仏の道ということでハッキリ言えることは、自信過剰、のぼせ上がる、天狗になる、つけ上がる、過信する、増長する、そういった言葉が色々ありますが、失敗する人はそういった謙遜とは反対の心を持っている人が非常に多いわけです。スポーツの世界でも芸術の世界でも、増長している人間は非常に多いです。私の周りの人でも、増長していた方が人生を間違えるのを何度も見てきました。これはやはり神仏両界に言えることだと思うのです。増長する、自惚れているということは、必ず全部失敗に繋がります。それはおやめになることです。結局は、常に謙遜していた方がいいのでしょう。