今日は私のブログを読んで頂いている皆さんに、夏の終わりに少しお話ししておきたいと思います。それは、人間のルールについて考えて頂きたいということです。
結論から申し上げますと、「礼節」「約束」、それから「思いやり」は、人間にとって非常に大事なことで、それを実行しない人間は、もうその時点で地獄の中に入っているということなのです。

今日まず最初に私が申し上げたいことは、人と約束をしたことは必ず守らなければいけないという、人間としてのルールの問題です。
守れない約束は、初めからしないことです。人と話をする時に、その約束を果たすことができないかもしれないと思ったら、不可能だということを、相手にきちんと伝えればいいのです。「多分…」とか「何とかして…」とかいう言葉は、人間対人間では使ってはいけないのです。
大事なことは、人様に対して格好を付けない、自分を良く見せないということです。それから安請け合いをしないということです。

人に親切にしてもらったり、優しくしてくださる方に対しては、感謝の気持ちはもちろん必要です。でも必ずしも、物質的なお礼をする必要はないのです。思いやりを持って接して頂いたら、その人に対して、ああ有り難いなと思うだけで良いじゃないですか。そう思っていれば、自然と行動に出るものです。人間同士ですから、基本的にはそのぐらいで良いと思います。
私も何度も経験があります。色々なお話を聞いて「それは大変ですね」と私から申し上げます。そして自分の中で、こういう風にしてあげようとか、こういうことをして差し上げられるとか、色々とその人に対して考えます。そして、その人にできる限りのことをして差し上げても、その後電話1本ないのです。今の時代ならメールで連絡もできるでしょうけれども、それも来ないのです。そしてそのまま、プッツリと人間関係の繋がりが切れてしまうのです。さすがにそのような時には、悔しい気持ちになります。なぜわかってくれないのだろう、私が一生懸命に思っていた気持ちを、どうしてわかってくれなかったのだろうと思います。
しかし現実は、どうしてわかってくれないんだろうと思うことが、間違っていることなのです。なぜならば、相手はわかってくれる人ではなかったのです。わからない人だったのです。

世の中には飛んでもないことを言う人がいるのです。私も以前のブログに書いたことがあると思いますが、親子喧嘩の時に、親に対して「産んでくれなんて頼んだ覚えはない」ということを言う人がいるのです。親に対してだけではありません。「そんなことを言った覚えはない」とか、「そういう風に取られると思っていなかった」とかいうことがよくあります。人間の感情の交差というものは、非常に無責任な場合が多いのです。
最近私はよく「世の中変わった」と言いますが、その主な理由は、人間の礼節が無くなってきたからです。まずメールでも何でも良いですから、感謝の気持ちを伝えることが大事なのではないでしょうか。そしてその後に、ずっと音信不通になるということは、相手に対して失礼です。人間はそんなに大勢の人と付き合っていません。自分の周りを見てご覧なさい。1万人の人と付き合っているわけではないのです。せいぜい10人か20人ぐらいの人が、あなたと親しい人になっていると思うのです。それでいて、お互いに言葉を交わさなくなってしまうと、それはやがて心の孤独になってしまいますし、相手の方に対しても失礼だと思うのです。「先日はどうもありがとうございました。その後お元気でいらっしゃいますか」というような、人間として相手の方に語りかける気持ちというものが大事だと思いますし、人間同士のお付き合いだと思うのです。

それから、用事がある時だけ連絡をして、用事がない時は知らん顔をして、何ヶ月でも連絡をしないということが、平気になってしまいました。どうして、もっと相手のことを思いやらないのでしょうか。
例えば相手に対して、今どうなさっているかなとか、就職はうまくいったのかなとか、恋人とはうまくいっているのかなとか、そのように相手のことを思いやってあげるということは、絶対大事だと思いますし、私はそういう風にしてきました。でも人間とは本当に悲しい生き物で、なかなかその気持ちは返ってこないものです。
誤解をしないで頂きたいのは、何か返して下さいということを言っているのではないのです。私がどうなさっているかなと思っても、その思いが相手には絶対通じていないのが空しいだけです。だからといって、何か一つの物事の返事を頂くのに、こちらから催促がましいことを申し上げるのも、それは失礼になってしまいます。

人間対人間がギクシャクしている生活が、最近目立ちます。今の世の中では、みんなが絆を持って付き合っていくということができなくなりました。人間は一人では生きていけませんから、群れと言いますか、皆で仲間意識を持って、10人や20人ぐらいの群れを持っている必要があるのです。それが人間ですし、動物としても、そういう本能を持っているはずです。そしてお互いに、お互いの傷を舐め合うような優しさと思いやりの気持ちを持ち続けなければ、自分も成長しないし、相手も成長しません。そうでなければ思いやりは、強い風の日の枯葉のように、簡単に飛んで行ってしまうものなのです。
「あの人はどうしているかな」という会話がよくあります。それなら電話なり何なりで連絡をして、確かめればいいのです。お元気ですかと言えばいいのです。それを何もしないで、ただのお茶飲み話で終わってしまうような人間関係は、私は意味がないと思います。もっともっと人間の情を濃くして深くして、そして常に、相手のことを考えてあげる、そして思いやりを持ってあげることが、大事だと思うのです。
もしそうして連絡をしても、何の返事も連絡も無いなら、その人はどこへ行ったのだろうなんて思わなくていいのです。こちらの気持ちがわからないような、冷たく情の無い人は、きっと地獄にいるのです。だから、こちらに連絡することもできないのでしょう。
人間はどこまでも優しくなければ駄目です。そして、これからは色々なことを覚悟していく世の中が来ると思うのです。その覚悟というのは、自分がすんなり入っていける素直さを持っていくことと、どうしようかどうしようかと思わないで、諦める時はきちんと諦めるだけの覚悟を持つということです。

今日書きたかったことをまとめますと、じっくりと相手のことを考えてあげて、お互いに話し合っていく、そして約束はできることを約束し、できないことはハッキリできないということを言うべきです。そして、相手を褒めてあげられる大きな気持ちを持っていなければいけないと思うのです。人間は綺麗事を言いたがるものですが、実際に綺麗事というのは、なかなかありません。相手にいくら優しくしてあげたり、いくら尽くしてあげても、受け入れてもらえないものです。寂しい人間社会になりましたね。よく考えてご覧なさい。あなたの身の回りに、あなたに対して優しい人、あなたの思いをよくわかってくれる人が、何人いますか。私自身、それが何人いるか数えることが、何だか空しいですね。