皆さんにもっともっと親しみを持ってもらいたいと思いますので、今日は先生と呼ばせていただきます。
先生は、人間がすっかり変わってしまったということをよく言われますが、先生が気になさっていることには、具体的にどんなことがありますか。


【羅門】
そうですね。本当に変わりました。政治の世界でも、長い自民党の政治が続きましたが、今度変わりましたね。これも大きな事だと思いますが、それと同じように、人間自身が本当に変わりました。日本人自身が考える日本人のイメージも、今は変わりました。
色々話をしますと、うんと長くなってしまいますが、まず一番気にしなければいけないことは、礼儀ですね。これは過去きちんとした礼儀作法を持っていた日本人を100としますと、今の日本人は、5か6でしょうね。そのぐらい低迷しています。実際に礼儀をきちんとなさる方は、5〜6%しかいません。


では先生、どういう風に変わり果ててしまったのですか。そして、どうしたらいいのですか。

【羅門】
基本的に言いますと、例えば挨拶ひとつできないのです。例えば、玄関へいらっしゃっても「お邪魔します、こんにちは」とか、「ご免下さい」とか、そういう挨拶もできない人が多くなりました。いらっしゃった方の顔の表情も、能面のようなものです。それはその人にとっては色々と悩みもあるでしょう。でも、人間としての顔の表情とか、心の表情とかいうものが、何か有るはずなのです。それが全然出ません。それは心の中にある警戒心なのか、それとも自分の心を見られないようにお芝居をしているのか、私にはわかりませんが、とにかく人間そのものが正直でなくなりました。そこには面白みも楽しみも、何もないのです。


先生がそういう人たちと実際にお話をされて、一番気になさることはどういうことですか?

【羅門】
そうですね、感情が無くなりましたね。それは、感情表現をしないのか、またはできないのか、それとも感情表現に関して全く興味がないのか、色々な仕分けがあると思いますが、いずれにしろ寂しい人間になりましたね。最近は草食動物だなんて言われていますが、人間にもう情熱がないんですね。ですから、熱く情熱的な恋をするなんていうことは、今の青年にはできないと思います。そしてその気持ちを持っていませんから、それを求めることも無理でしょう。ですから情熱が無くなってしまったと考えて良いのではないでしょうか。これは女性にも言えますが、まだまだ女性の方が恋愛感情とか友情とか、そういうものには気持ちがまだまだ残っていると思います。男性が駄目ですね。まったく駄目です。そして、男性の方が礼儀がないです。情けないことですね。ですから女性が恋愛しようという気持ちが減ってくるのは良くわかります。積極性もないですし、何か女性を包み込むような優しさも、男性にはありません。最近の男性を見ていると、そう思います。


先生はこれから、日本人の全体の形や、考えといったものはどう変わっていくとお考えでしょうか。

【羅門】
生意気なことはあまり言いたくないのですが、やはり日本人には日本人の形というものがあるのです。
よく人様の会話の中で「和服の女性ってやっぱり良いねえ」とかいう会話があります。今は和服はお正月ぐらいしか見られませんけれども、男性の和服も日本人には非常に似合います。そういう文化というものをもっと重点的に、日本人の文化とは一体何だろうということを考えて、それと礼儀、礼節を一緒にすることが必要でしょうね。それぞれを単独的に、短絡的に考えるのは、あまり良いことではありません。
そして男性はまず、男らしいということが大事です。変な意味でヘナヘナしている男なんて、もてるわけが無いです。と同時に、そういうヘナヘナしている男に、女性は全く興味は持ちません。私のところへご相談にいらっしゃる女性に、色々男性像のことを聞きますが、今の男性はもう期待できないということを女性が言いますね。結局今は、男性が女性を引っ張っていくということが出来ないのです。女性の方が積極的に男性を引っ張っていく、昔の女性みたいに、強い男性の後をついていくというようなことが、今の男性にはないのです。今の男性は、逆に女性に引っ張っていってもらうというタイプが非常に多いですね。

このお話は次回に続きます。